代表挨拶

ソーシャルプロテイン協会共同代表

株式会社エフアシスト
CEO
簡単な紹介文等
プロテイン工房
代表
簡単な紹介文等

健康意識の高まりからか、この10年でプロテイン需要は拡大し続けており、各プロテインメーカーは、世の中の需要を満たすべく、毎年何千トンと言う原料を輸入し、安定供給するために大量生産のスキームを作り上げてきました。

私が代表を務める株式会社エフアシストは、そんなプロテイン製造業界では、少し変わった企業です。

私たちがプロテイン製造に取り組み始めたとき、最初に突き当たった壁は、大量生産しか受けられない工場との交渉です。ほとんどの工場は大ロット(1~5トン以上)でないと製造は受けられないのが現状で、それは大型機械の運用や企業利益追求のために仕方のないことです。しかし当時の私たちには、1商品を5トンもつくる企業体力はなく、どうしたらいいか途方にくれていました。そんなとき知り合ったのが、知的障碍者の就労支援をする「はらから福祉会」(宮城県)でした。

はらから福祉会では知的障碍者たちが職業訓練を受けながら、豆腐、パン、レトルト食品、牛タンなど、私たちが日ごろ口にするような食品を製造しており、ノウハウもあり、しかも小ロットで製造を受けられると言うことでした。

なぜ小ロットで製造できるかと言えば、大型の機械を使わず、ほとんどの工程をハンドメイドで行うためですが、逆説的に言えば、小ロットしか製造できないとも言えます。これは一般の企業ではNGですが、当時の私たちにはむしろありがたい話で、ここからはらから福祉会との二人三脚が始まり、2015年から障碍者によるプロテイン製造に取り組んで参りました。

何も分からない手探りでのスタートでしたが、工場職員と知的障碍者たちの努力によって、今では安定した製造や新商品の開発が出来ております。

そんなある日、この製造量なら大規模工場に製造委託し、利益を上げられるのではないかと知人に言われました。確かに今の製造量なら、どこの工場でも受けてくれるでしょう。普通の経営者ならそちらを選ぶと思います。しかしそうはしませんでした。

なぜなら、知的障碍者たちと共に苦労した時間が、私の考えを変えてくれたからです。

私は人生をかけてこのビジネスをやってきたと自負しておりますが、いつの間にかこのプロテイン事業が、私だけのことではなく、知的障碍者たちの働く喜びや生き甲斐、生活の糧になっていることに気が付いたからです。

この考えに賛同してくれた友人の山本氏と共に、社会貢献に特化したプロテインOEMメーカー「プロテイン工房」を2018年に立ち上げました。プロテイン工房の製品にはソーシャルプロテインのロゴを付与し、知的障碍者たちが作っていることを軸にビジネスを展開してきました。当初は、知的障碍者たちが作っていることをネガティブ捉えられてしまうか不安もありましたが、蓋を開けてみると、取引先は300社を超え、時代が社会循環型のプロテインを求めていることを実感いたしました。

そしてこの度、ソーシャルプロテイン協会を立ち上げ、より多くのプロテインメーカー様と協力し、社会循環型のソーシャルプロテインを普及していく所存です。今はまだ、一部の知的障碍者たちにしか貢献できていないのが現状ですが、今後は全国的な流れを作っていければと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。